Dyson(ダイソン)が 2025 年に発表した「PencilVac(ペンシルバク)」シリーズ。中でも、Fluffycones(SV50 FC) と Fluffy(SV50 FF) の 2 モデルは、極細化・軽量化を突き詰めた設計で注目を集めています。
本記事では、両モデルを徹底比較し、それぞれの特徴・向き不向きをはっきりさせたうえで、読者向けに「どちらを選べば後悔しにくいか」の判断軸をご紹介します。
Contents
1. スペック比較で見える差
まずは、両機を比較しやすいように、主要スペックを表にまとめます。
項目 | Dyson PencilVac Fluffycones (SV50 FC) | Dyson PencilVac Fluffy (SV50 FF) |
---|---|---|
本体直径 | 約 38 mm(最細) | 同様に 38 mm 前後/本体が細身(PencilVac としての基本構造は共通) |
重量 | 約 1.8 kg | 約 1.3 kg |
吸引力(モーター) | Hyperdymium 140k モーター、最高回転数 140,000 rpm、吸引性能 55 AW(Dyson 公称) | 同一モーター構成と見られる(標準仕様を共有) |
ゴミ収集容量 | 0.08 L(ただし内部圧縮機構で実質容量を拡張) | 0.08 L(同) |
充電時間 | 約 3.5 時間(または類似仕様) | 約 3.5 時間程度 ≒ 同等仕様とされる |
最大運転時間 | エコモード時で最長 30 分程度(モード依存) | 同等クラスと想定(ただし実測値は情報が乏しい) |
発売時の付属ヘッド・ブラシ | “Fluffycones(4 本コニカル形状ブラシ)” 採用 | 標準 “Fluffy” タイプのブラシ(従来型) |
アプリ連携・表示機能 | MyDyson アプリ対応、LCDスクリーンで残時間やモード表示 | 本体仕様として同等機能を持つ可能性あり(ただし公式情報明確化は少) |
想定される主な用途 | 床面・ハードフロア中心、髪の毛処理、隙間掃除重視 | 軽量性重視、日常のホコリ・軽ゴミ除去重視 |
この比較を見ると、重量とブラシ構造において両者に明確な差があることがわかります。
ただし、吸引力や運転性能そのものは基本構成で共通要素が多く、その差は設計・効率面で現れる可能性があります。
2. 注目ポイント(技術・設計上の違い)
2-1. ブラシ構造の違い
Fluffycones モデルは、4 本のコニカル(円錐)ブラシバーを採用しており、毛髪の絡みつき抑制や縁のゴミ取り能力を意識した設計です。一方、Fluffy モデルは従来型ブラシで構成されており、メンテナンス性やコストの面で有利な可能性があります。
2-2. 持ち運び性・重量感
Fluffy モデルの軽さは、掃除機を持ち上げたり高い場所を掃除したりする場面で有利です。ただし Fluffycones モデルも 1.8 kg 前後なら十分扱える重さに収まっているため、使い心地の違いは体感的な好み・用途によるでしょう。
2-3. ゴミ収集方式・排出方式
どちらもダストカップ容量は 0.08 L と小さいですが、Dyson は圧縮方式とノータッチ排出機構を採用して「小容量の弱点」を補填する設計をしています。この点は両者共通のメリットと言えます。
2-4. 運転時間・バッテリー
公称値でエコモード時最大 30 分という値が掲げられていますが、実際にはモードを上げるほどその持続時間は短くなります。長時間掃除をしたい人は予備バッテリーパックを購入しておくのが安心です。
2-5. 表示・スマホ連携
LCD スクリーンと MyDyson アプリ対応は、掃除中の残時間確認やフィルター清掃タイミングなど、運用面での利便性を高めるポイントです。これらは両モデルとも基本設計として対応している可能性が高いですが、公式仕様の詳細発表を確認したいところです。
3. 実用視点:使ってわかる長所・短所
長所まとめ
- 超スリム構造により家具の下や狭い通路でも使いやすい
- ブラシの回転構造 + LED などでホコリの視認性向上
- 毛髪絡みつき抑制(Fluffycones モデル)
- ノータッチ排出・圧縮機構によりゴミ捨て時の手間軽減
短所・注意点まとめ
- 実運転時間は公称より短くなる可能性
- 容量が極めて小さいので頻繁なゴミ捨てが必要
- カーペットや厚手敷物では性能に限界あり
- フィルター詰まり・吸引力低下リスク
- Fluffycones モデルは重量面で不利になる可能性も
4. どちらを選ぶべきか(読者向け判断軸)
用途・条件に応じて、以下のような判断軸を読者に提示できます。
- 髪の毛・ペットの毛が多い家 → Fluffycones モデルを推奨
- とにかく軽さ重視/高所掃除が多い → Fluffy モデルが有利
- 部屋が狭く隙間掃除を頻繁にする → Fluffycones モデルの縁寄せ機能が効く可能性
- 日常のちょっとした掃除用途 → Fluffy モデルでも十分対応可能
- 長時間連続掃除する必要がある → 予備バッテリーパック必須。モード選択にも注意
5. 総評・結び
両モデルは「極細」かつ「軽量化」を突き詰めた設計ですが、Fluffycones(SV50 FC)はその名の通り “ブラシ技術” に注力した高機能モデル。
一方 Fluffy(SV50 FF)は、軽量性・扱いやすさ・コスト面でのバランスを優先したモデルと考えられます。
もし私が読者に一つ選ぶなら、多用途性と付加価値を重視して Fluffycones(SV50 FC) を推したいですが、軽さやコスパを重視する層には Fluffy(SV50 FF)も十分魅力的な選択肢になると思います。